研究概要 |
本研究は,高い情報漏えい耐性を持ちながら簡便な情報交換サービスを実現する基盤の開発を目的としている. 具体的には,センターからの情報漏えいリスクが生じ得ないような情報交換サービスのための暗号化通信方式を開発し,さらにそれをWebアプリケーションシステムとして提供するためのスクリプト系言語による暗号化・通信ライブラリの開発・提供を行う,これを達成するために,平成22年度は,以下の二つの研究項目に取り組み,成果をあげた(学会での口頭発表3件). 研究項目1.センターからの情報漏えいに耐性のある情報交換サービス提供方式の開発 (1)異なる信頼レベルのIDを用いて,通信端点[ユーザ,端末]の正当性を保証する仕組みの開発 (2)(1)のIDに基づく鍵交換方式によって,サーバーに秘密を持たせることなく暗号化通信を実現し,かつ事後的に通信事実/内容の検証が可能な方式の開発 上記の(1)(2)を満たす暗号通信方式を,ペアリングを用いたIDベース暗号の考え方を応用することで実現した. 研究項目2.Webアプリケーションシステムの形での情報交換サービス提供基盤の開発 バーチャルマシン上で動作するスクリプト系言語(ActionScript)によって,研究項目(1)の方式を実装するための通信・暗号化ライブラリ群を開発した.
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