• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

新世代全光網における経路・メディアアクセス制御技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22700073
研究機関岡山大学

研究代表者

福島 行信  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (00432625)

キーワード全光網 / 経路制御 / メディアアクセス制御 / TCP親和性 / 柔軟性 / トークン保持時間割当問題
研究概要

本年度は、まず、トラヒック変動に対する高い柔軟性を示す静的柔軟経路制御方式のTCP親和性の向上に取り組んだ。この方式はマルチパスルーチングを実施することにより上述の柔軟性を達成するが、その一方で、マルチパスルーチングはパケットの到着順序逆転を引き起こし、その結果、TCPの性能を低下させる。昨年度に実施した予備調査により得られた知見に基づき、我々はマルチパスルーチングの候補経路集合として、互いの遅延の差が極力小さい経路を選択することによりパケット順序逆転の発生頻度を低減するような静的柔軟経路制御方式を提案した。計算機シミュレーションによる評価の結果、我々の提案方式は従来方式と比較してTCPスループットを最大で27%程度改善することを明らかにした。
続いて、トークンパッシング型メディアアクセス制御方式を採用した光トレイルネットワークを対象として、そのスループット改善に取り組んだ。昨年度提案したトレイル分割方式は下流トークン保持ノードのみでのトレイルの分割および上流/下流トレイルでのデータの並列転送を実施していた。本年度は、さらなるスループットの向上のために、下流トークン保持ノードだけでなく上流トークン保持ノードにおいても上述のトレイル分割および並列データ転送を実施するようなトレイル多重分割方式を提案した。提案方式を用いた際のスループット最適化のために、各送信ノードのトークン保持時間設定問題を線形計画問題として定式化し、それを数理計画ソフトウェアにより解くことにより最適なトークン保持時間を導出した。数値例では、提案方式は昨年度提案した方式と比較して、最大で1.93倍のスループットを示すことを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] An Architecture and a MAC Protocol for Throughput Improvement in Light Trail Networks2012

    • 著者名/発表者名
      Wenjie Chen, Yukinobu Fukushima, Tokumi Yokohira
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Communications

      巻: (未定)(掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 光トレイルネットワークにおけるトレイル多重分割方式2012

    • 著者名/発表者名
      福島行信、菊本大志、陳文傑、横平徳美
    • 学会等名
      電子情報通信学会ネットワークシステム研究会
    • 発表場所
      宮崎シーガイア
    • 年月日
      2012-03-09
  • [学会発表] Optimization of Token Holding Times in Split Light Trail Networks2011

    • 著者名/発表者名
      Wenjie Chen, Yukinobu Fukushi ma, Tokumi Yokohira
    • 学会等名
      IEEE GLOBECOM
    • 発表場所
      アメリカ,ヒューストン
    • 年月日
      2011-12-06
  • [学会発表] Performance Evaluation of TCP over Multiple Paths in Fixed Robust Routing2011

    • 著者名/発表者名
      Wenjie Chen, Yukinobu Fukushima, Takashi Matsumura, Yuichi Nishida, Tokumi Yokohira
    • 学会等名
      IEEE CQR Workshop
    • 発表場所
      アメリカ,ネープルズ
    • 年月日
      2011-05-11

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi