研究課題
本研究課題では,表現基底に基づいた高精細画像の再構成を実現するアルゴリズムの構築を行う.具体的に,データベース中に存在する教師画像を用いることで,従来のエラーコンシールメント,符号化雑音除去,高解像度化の各復元分野において存在した再構成精度の限界を向上させることを目標とする.さらに,本手法にスパース表現のアプローチを導入することで,限られた計算機資源の端末においてもその利用を可能とする.本研究課題を実現する事により,従来のエラーコンシールメント,符号化雑音除去,高解像度化の各復元分野において存在した再構成精度の限界を向上させることが可能となる.従来より教師画像から基底を生成し,それらを基に劣化画像を復元する手法が種々提案されている.しかしながら,従来の手法で得られる基底は一般に再構成結果において過剰な平滑化を生じる可能性が存在する.そこで,我々は近年注目されている信号のスパース性に注目し,以下の2点についての検討を行ってきた.① スパース性を満たす表現基底の導出とエラーコンシールメント我々が既に提案している手法に対し,新たにスパース性を満たす条件を導入する.②データベースにおいて教師画像の種類に応じて基底のパターンを複数生成し,対象となるコンテンツに対して適応的に最適な基底の選択を可能とする.今年度は,平成22,23年度に提案した表現基底の導出方法及びエラーコンシールメント法に対し,符号化雑音重畳のモデル及び解像度低下のモデルを導入し,3つの劣化要素(消失ブロック,符号化雑音,低解像度化)を同時に除去する事を目指した.
3: やや遅れている
平成24年7月、表現基底に基づく消失ブロックの再構成の実験に必要な教師画像データの提供が、提供先の都合により遅延したため、やや遅れが生じた。
平成24年度の遅れを取り戻すべく研究を進め、研究の最終目標である表現基底に基づいた高精細画像の再構成を実現するアルゴリズムの構築を目指す。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
IEEE Transactions on Image Processing
巻: vol.22, no.3 ページ: 1252-1257
10.1109/TIP.2012.2220152
ITE Transactions on Media Technology and Applications
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International Journal of Human-Computer Interaction
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http://www-lmd.ist.hokudai.ac.jp/