H23年度においては、大規模高解像度画像リポジトリの構築を行いそれを元にした、高速画像検索手法を開発した。我々は100万画像とそのメタデータからなるデータベースを構築し、大規模な画像検索システムと連携させ、実際的なアプリケーションに応用している。具体的にはフォトモザイク生成という課題に対して100万画像からわずか数秒程で(7600画像から成る)高精細なフォトモザイクを生成するシステムを実現した。この成果を国際会議ICWE2012にて発表した。 また、EXIF情報を高度に利用する画像クラスタリング手法を開発した。これにより、画像ファイルにある画素情報を見ることなく、画像をコンテキストに応じたクラスタリングが出来るようになった。このクラスターの評価に関しては、引き続きH24年度の課題でもあるが、これまでの成果をまとめ、国際シンポジウムISAI2011にて成果を発表した。 加えて、我々は現在までの研究においてメタデータの中の画像の特に撮影位置の情報(geotag)を高度に利用することは、本研究課題の遂行にも必須である事が分かってきた。H24年度において、その基礎的な検討を行った。具体的には、インターネット(Flickr等の画像共有サイトなど)上の画像に付与されているgeotagを集合知ととらえる事により、人の注目しているランドマークを可視化する事ができる事が分かった。この研究に関しても国内の研究会にて複数の発表を行った。
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