研究概要 |
平成23年度は,可変長キー集合について,検索の計算量を0(1)に保ったまま,CHECK配列を圧縮する手法の提案とソフトウェアの開発を行なった.また,本手法を用いて,現在までに研究されている状態番号数を削減する手法に適用できる事を確認した. (1)CHECK配列の圧縮 可変長キー集合を扱う場合,CHECK配列に,未使用要素が多数出現するので,簡潔データ構造と用いて圧縮する手法を研究した.ここでは,圧縮された辞書使用して検索する時の計算量を0(1)に保ったまま検索できるアルゴリズムを提案した. (2)実験による評価と理論的評価 様々なキー集合を用いて実験を行い.従来手法と検索速度の比較実験も行った.また,キー集合の特徴により圧縮率が変化することが考えられるので,キー集合とCEHCKの未使用要素の出現率,辞書の圧縮率との関係についての分析を行なった. (3)他の圧縮アルゴリズムへの適用 本手法は,現在までに研究されているMPトライ,DAWG,ダブルトライなどの圧縮手法と異なるアプローチであるので,それらの従来法に本手法を適用させた. 圧縮手法には様々なアルゴリズムがあるが,(1)で使用するアルゴリズムは,圧縮した辞書を部分的に解凍しながら検索する手法を使用すると,ダブル配列の高速性が失われてしまうので,圧縮した辞書を解凍することなく,検索の計算量を0(1)に保ったまま遷移することができる手法とした.
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