研究概要 |
本研究では,3次元形状を備えた霧スクリーンを空中に構成し,そこに映像を投影することで,簡易かつ手軽に空間立体像提示を実現するシステムの開発を行っている.従来の霧スクリーンは平面が主体であり、立体感を備えた映像提示が困難であった.また,実現する装置が特殊かつ大がかりであることが多かった.そこで本研究ではまず,身近に利用可能な機材のみを用いてスクリーンの構築を行った.超音波震動子によって霧化された霧を,電動ファンによる空気流を用いてダクトに流し,さらにそのダクト先端を細いダクトの集合体として構築することで,流速の高い細い霧流の束を構成することを可能にした.そして,このダクト先端を複数用意して配列状に配置し,その内部にソレノイドを用いた開閉機構を組み込むことで,配列状の霧噴出口からの霧出力を自由に制御することを可能とした.これにより,これまで平面が主体となっていた霧スクリーンの形状を,自由に制御することが可能になった.
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