タッチパネルディスプレイによるソフトウェアボタンにハードウェアボタンの特徴を組み合わせることで,両者の特長を生かしたインタフェースができると考える.本研究では,タッチパネルディスプレイにボタンの位置・形状などを物理的に提示する触覚提示ディスプレイを組み合わせた触覚提示ディスプレイ併用型タッチパネルディスプレイを開発している. 本研究では,当初の目的である,透明凸型触覚提示ディスプレイの開発に成功している.具体的には,バイオメタル(電気を流すことで縮む,直径0.3mm程度の形状記憶合金製のワイヤー)を利用したプラスチック板の中央を膨らませるバイオメタル型と,小型ポンプと電磁弁によりエアバッグを膨らませるエアバッグ型の2種類の透明凸型触覚提示ディスプレイを開発し,タッチパネルディスプレイと組み合わせている.両型とも,PCからマイコンを制御することで,複数の透明な凸部を膨張させることができる.これまでに,反応時間,凸型高低,押下力などの各種性能評価により,実用に耐えうるシステムであることを示している.
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