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2011 年度 実績報告書

システム生物学応用に向けた仮説枚挙システムの実現

研究課題

研究課題/領域番号 22700141
研究機関山梨大学

研究代表者

山本 泰生  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (30550793)

キーワード仮説枚挙 / システム生物学 / 帰納推論 / グルコース抑制 / CF帰納法 / パスウェイ補完
研究概要

当初設定した研究計画に基づき,以下に示す2つの研究課題に取り組んだ.
1.CF帰納法に基づく仮説枚挙システムの実現とその高度化:
昨年度に提案した逆伴意法から逆包摂法への論理的変形技法をまとめた(Journal of Machine Learningに採録).また逆包摂法に基づくCF帰納法を実装し,その評価実験を行なった.本研究の成果は当該分野め国際会議の一つであるInt.Conf.on Inductive Logic Programming (ILP2011)において発表し,Revised and selected papersの一つとして採択された.さらに高度化に関わる研究として,CF帰納法の手続き中で必要となるプール式のDNF-CNF変換処理について効率化手法を考案した.本成果は人工知能全国大会(JSAI2011)にて発表した.この効率化手法はCF帰納法の実装システムに導入されている.
2.帰納推論技術による酵母菌のグルコース抑制に関する知識発見:
昨年度に実施した論理モデルの精密化に関する予備実験の結果をまとめ,人工知能全国大会(JSAI2011)にて発表した.また観測となる遺伝子発現データと背景理論となる論理モデルを正しく理解し解釈するため,酵母菌の専門家である研究協力者と複数回の研究打合せをもった.その結果,論理モデルの他に専門家が持っている潜在的な背景知識を用いることで,予想より多くの観測データが説明できることがわかった.一方で,説明できない観測データについては何らかの遺伝子転写因子が欠落していることが予想されるが,その候補となる因子(仮説)は,生化学データベース(yeastract)を元に絞り込めることもわかった.論理モデルと観測データの理解と解釈を深め,知識発見に向けた課題の洗い出しを行なった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

課題1の「仮説枚挙システムの実現とその高度化」についてはおおむね順調に進展しているが,課題2の「酵母菌のグルコース抑制に関する知識発見」については,当初の計画では本年度から仮説枚挙システムによる実験と仮説検証のサイクルを回す予定だったが,実際には専門家との打ち合わせを行い問題の洗い出しをするところまでに留まっている.このため(3)とした.

今後の研究の推進方策

最終年度にあたり,各課題の当初目標を以下の通り実現していく.
課題1.仮説枚挙システムの実現:研究代表者によるシステムのリリース及び性能評価
課題2.グルコース抑制に関する知識発見:研究代表者による遺伝子転写因子候補(仮説)の導出及び研究代表者と研究協力者による仮説の生物学的検証

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Inverse Subsumption for Complete Explanatory Induction2012

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamamoto, K.Inoue, K.Iwanuma
    • 雑誌名

      Journal of Machine Learning

      巻: 86 ページ: 115-139

    • DOI

      10.1007/s10994-011-5250-y

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of Upward and Downward Generalizations in CF-induction2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamamoto, K.Inoue, K.Iwanuma
    • 雑誌名

      21^<st> Int.Conf.on Inductive Logic Programming (An extended version is to appear in Revised Selected Papers from ILP2011, Lecture Notes in Artificial Intelligence, 2012)

      巻: (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 一般双対化問題における冗長節生成の抑止法とその評価2011

    • 著者名/発表者名
      山本泰生, 鍋島英知, 岩沼宏治
    • 学会等名
      2011年度人工知能全国大会(JSAI2011)
    • 発表場所
      いわて県民情報交流センター(岩手)
    • 年月日
      2011-06-03
  • [学会発表] 論理モデルによるグルコース抑制機構のパスウェイ補完2011

    • 著者名/発表者名
      坂本悠, 山本泰生, 岩沼宏治
    • 学会等名
      2011年度人工知能全国大会(JSAI2011)
    • 発表場所
      いわて県民情報交流センター(岩手)
    • 年月日
      2011-06-02
  • [備考] 研究者HP

    • URL

      http://www.iwlab.org/our-lab/our-staff/yy

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公開日: 2013-06-26  

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