研究概要 |
平成23年度は、平成22年度の成果をベースに,アクティブに情報量レベルを制御するロボット制御方式に重点を置いて研究を行い,ほぼ予定通りに研究を進めることができた. 1.視聴覚統合モデルの構築 平成22年度に予測された情報量の信頼度が大きく異なる場合にはモダリティ統合よりもモダリティ選択が有効であるという知見について実際に実機ロボットを用いたデータを用いて検証を行い,その結果を英文ジャーナル論文としてまとめた(採択済).さらに,アクティブに情報量レベルを制御するロボット制御方式について,因果推論ベイズを用いたフレームワークを考案し,その有効性を検証中である.平成24年度構築予定の実機ロボット用視聴覚統合システムフレームワークに採用予定である. 2.自己発生音抑圧 平成23年度に提案したテンプレートベース法でテンプレートを適応的に構築するアルゴリズムを考案し,その有効性を検証した.平成24年度は,提案アルゴリズムをオープンソースソフトHARKに導入し,上記1との統合を図る予定である. 3.音源同定・環境音認識 平成23年度は音楽認識に焦点を絞ってビート追跡の研究を行った.平成24年度は音源同定技術と統合を目指す. 4.ロボット実機・シミュレータ 台車型ヒューマノイドロボットHearboを用いて、提案した視聴覚統合モデルが適用できるようROS化を行った.平成24年度は,実際にHearboを用いて統合システムの検証を行う.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は,3年間の集大成として,実機ロボットに構築した手法を統合し,提案フレームワークの有効性を実証する.具体的には,視聴覚統合モデルについては,因果推論ベイズを用いたフレームワークを実機ロボット用視聴覚統合システムに適用する予定である。この際に,オープンソースソフトHARKへ導入される自己発生音抑圧法,音源同定技術と統合する.ロボットの実機には,台車型ヒューマノイドロボットHearboを用いる.
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