研究課題
本研究の目的は、超大規模かつ複雑な配置決定問題に対する新しいメタ戦略アルゴリズムの開発である。本年度は、昨年度申請者が提案した超大規模な2次割当問題に対するメタ戦略アルゴリズムの大幅な改良を行い、アルゴリズムの更なる性能の向上を実現した。2次割当問題は、配置決定問題における代表的な組合せ最適化問題の一つであり、施設配置問題やVLSIのセル配置問題など、応用範囲の広い問題として知られている。これまでに数多くの手法が提案されており、これらのアルゴリズムの性能評価にはQAPLIBと呼ばれるベンチマーク問題が用いられている。しかし、このベンチマーク問題は、問題サイズである要素数が100以下の問題がほとんどであり、最大でも256程度のものしか用意されていない。本研究では、問題サイズがQAPLIBの数十倍となる1000から10000のQAPに対するアルゴリズムの検討を行った。多くの従来手法では最良移動戦略を用いた2-opt局所探索法が採用されているが、探索の前処理として差分リストを生成する必要があり、大規模な問題ではこれに多くの時間がかかる。ここで、差分リストとは現在解と2-opt近傍解との評価値の差を一覧にしたものである。また、2-opt近傍解とは現在解の2つの要素を交換して得られる解のことである。提案手法では、差分リストの作成と探索を同時に進めることによって、大規模な問題に対して効率的な探索を実現している。実験では、超大規模な問題に対して、提案手法と従来手法を比較し、提案手法の有効性を示すことができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of The Eighteenth International Symposium on Artificial Life and Robotics
巻: 1 ページ: 604-607
Proceedings of The 6th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems, and The 13th International Symposium on Advanced Intelligent Systems
巻: 1 ページ: 2183-2188