昨年度までに,ジョブショップスケジューリング問題(JSP)に対して逐次制約充足法の考え方に基づいた優れた近似解法を考案し,この結果を国際ジャーナルに投稿したが,リジェクトされた.この研究成果を別の国際ジャーナルへ投稿するため,今年度は提案した手法をより洗練化して性能を改善させ,さらに逐次制約充足法を構成しているいくつかのアイデアのそれぞれが,探索性能にどれくらい寄与しているかをシステマチックに分析し,逐次制約充足法の枠組みのどの部分が特に重要なのか明らかにした.現在,この内容は国際ジャーナルへ投稿中である(現時点で採択結果は不明). 逐次制約充足法の考え方をTimetabling問題へ適用するアルゴリズムを開発し,この問題に対する代表的ベンチマークで,従来手法の全てを凌駕する結果を得た.この結果をまとめた論文を進化計算分野における代表的国際会議であるParallel Problem Solving from Nature (PPSN) 2014へ投稿した(現時点で採択結果は不明). これまで,逐次制約充足法は時間枠付き車両配送問題(vehicle routing problem with time window)の車両数最小化やジョブショップスケジューリング問題で良い結果を得ていた.現在,vehicle rouging problemのさまざまな問題のタイプに対して良い結果を得るたもの,逐次制約充足法の一般的な枠組みについて開発しているところである.
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