研究概要 |
研究代表者は,ドイツのFrankfurt Institute for Advanced Studies (FIAS)との国際共同研究のため,研究課題「Software and Hardware Developments for a Brain Style Object Recognition System」の共同研究契約締結を実現させた. この研究課題に基づき,ソフトウェア開発では,神経モデル基盤とする画像認識技術に関して,FIASのChristoph von der Malsburgと議論し,物体位置検出「Gabor Pyramid」アルゴリズムと物体の大きさ・傾きの角度検出「Marginalized Feature Vector」アルゴリズムを開発した.特に,「Gabor Pyramid」アルゴリズムについては,物体認識への応用にも成功した.ハードウェア開発では,九州工業大学の森江隆からFPGA設計環境面でのサポートを受けて,「Gabor Pyramid」物体検出アーキテクチャのFPGA実装をし,リアルタイム物体検出処理システムを開発した.更には,FIASとの国際研究交流を発展させるため,フランクフルト大学教授を招聘した. 温度環境に依存した神経情報処理活動に関する研究では,神経振動子モデルを利用した数値計算実験により,神経発火活動の同期・非同期の存在を明らかにした.特に,温度が低下することで,同期発火しやすくなる傾向にあること見出した.また,神経振動子モデル内の2つのパラメータ(温度と定常電流値)から,神経発火活動の発火率を系統的に解析し,神経発火活動が2種類に分類される可能性を示した.
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