研究課題
(1)修辞構造の特定前年度に引き続き,新・旧約聖書中の修辞構造の特定とデータ化を継続して行い,テキスト全体の大きなサイズの修辞構造に合わせて,テキスト中の小物語区分の中に存在する文や命題を単位とする修辞構造の分析とデータベース化を完了した.旧約聖書中39巻,新約聖書中27巻,旧約続編11巻分のテキスト全体に亘る修辞構造の分析を終え,約1500の修辞構造と約7700の対応テキスト箇所の対を抽出した.またテキストの小物語区分(pericope)における修辞構造を約1900抽出できている.また、研究代表者ホームページ(http://www.valdes.titech.ac.jp/~h_murai/bible/bible.html)上にテキスト全体に亘る修辞構造に合わせて,命題や文やフレーズの単位からなるそれらの小さいレベルの修辞構造も公開を行った.(2)レトリカルデータベースの物語論への拡張現在のデータとして扱っている物はいわゆる古典的な修辞構造を中心としているが,物語の構成法も一つの修辞法と捉えて,プロップなどによって提唱されてきた構造主義的な物語分析における一つ一つの物語の機能とそれらの関係性も一つの修辞技法と捉えうる.そこで物語におけるテキストの分割位置の検討と,分割された各区分テキストでの物語論的な機能分析の実施に合わせて,分析の結果をレトリカルデータベースへ入力し,より広い意味での修辞的構造のデータベースとして利用可能な形を検討した.ショートショート作品をケーススタディとして,物語構造をデータベース化するために必要な属性の記述とデータ形式を試作した.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Springer International Publishing, Software Engineering, Artificial Intelligence, Networking and Parallel/Distributed Computing Studies in Computational Intelligence
巻: 492 ページ: pp. 67-86
http://www.valdes.titech.ac.jp/~h_murai/bible/bible_e.html