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2010 年度 実績報告書

ワーキングメモリの映像的表現とロボットの語意獲得への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22700272
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

尾関 基行  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (10402744)

キーワードワーキングメモリ / 語意獲得 / 注意 / 機械学習 / 人工知能
研究概要

本研究の全体構想は,ロボットに組み込んだワーキングメモリの中身を映像的表現によって他者に伝える"シースルーワーキングメモリ"というコンセプトを提案し,人とロボットの新しいコミュニケーションの可能性を探るとともに,ワーキングメモリを視聴して確かめるという新しいアプローチによって心や意識の研究に取り組もうとするものである.本研究課題では,(1)Pearsonのワーキングメモリモデルをロボットに実装し,人に伝わりやすい形で映像的表現し,(2)ロボットの語意獲得を例題として,シースルーワーキングメモリの有効性を示すことを目標とする.2010年度は,申請者がこれまで構築してきた視覚的注意モデルを用いて,注意が一定時間向けられたオブジェクトを画像認識し,最大で4個のオブジェクトの位置と外観をワーキングメモリ(Visual CacheとInner Scribe)に記録するプログラムを作成した.ワーキングメモリ内のオブジェクトは時間経過に応じて消えていくが,定期的に注意が向けられることでキャッシュ内に維持される.ただし,現時点では心象映像(Visual Buffer)の構成はできておらず,ワーキングメモリの構成要素をそれぞれ表示するに留まっている.実験では,被験者にロボットに対して物の使い方を教えてもらい,ロボット上のモニタにシースルーワーキングメモリを表示したものと単にロボット視点映像を表示した場合で比較した.その結果,提案手法のほうがロボットに対して人間的で生き物らしく感じさせるという傾向がみられた.また,ロボットの語意獲得に関連してもシミュレータを用いた実験を行い,ロボットの考えている内容が表示されたほうが被験者(言葉を教える側)の不安感が減るという傾向がみられた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] イラストを用いた人-ロボット間のインタラクション手法・語彙学習中における内部状態表示の効果について-2011

    • 著者名/発表者名
      西垣貴央, 尾関基行, 岡夏樹
    • 学会等名
      第38回知能システムシンポジウム
    • 発表場所
      神戸大学(震災のため予稿集の発行のみ)
    • 年月日
      2011-03-17
  • [学会発表] シースルーワーキングメモリ:エージェントの心象表示による新しいコミュニケーションに向けて2010

    • 著者名/発表者名
      尾関基行, 藤原菜々美, 岡夏樹
    • 学会等名
      HAIシンポジウム2010
    • 発表場所
      慶応大学/日吉キャンパス
    • 年月日
      2010-12-12
  • [学会発表] 粒子フィルタによるトップダウン注意の工学的表現2010

    • 著者名/発表者名
      尾関基行, 柏木康寛, 井上茉莉子, 岡夏樹
    • 学会等名
      日本認知科学会第27回大会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2010-09-19
  • [学会発表] 粒子フィルタを用いた視覚的注意モデルによる注視制御-どんな風に注意を払うかを制御する-2010

    • 著者名/発表者名
      尾関基行, 井上茉莉子, 柏木康寛, 岡夏樹
    • 学会等名
      2010年度人工知能学会全国大会
    • 発表場所
      長崎ブリックホール(長崎県長崎市)
    • 年月日
      2010-06-11

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公開日: 2012-07-19  

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