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2011 年度 実績報告書

視覚・触覚・運動による運動主体感の感覚統合に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22700274
研究機関大阪大学

研究代表者

飯塚 博幸  大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (30396832)

キーワード運動主体感 / エージェンシー / 感覚統合 / くすぐり
研究概要

本年度は,初年度に行った実験をもとに,より精緻な実験を行い,身体を自分で動かしていると感じる運動主体(エージェンシー)が自分で動かしているにも関わらずどのような条件でその感覚が失われるのかを明らかにする実験を行った.初年度には,頭部装着型ディスプレイ(HMD)を通して自分の運動を観察する実験を主にHMDの使用に慣れている被験者を用いて行ったが,本年度にはデータをより正確なものにするために,HMDの使用に慣れていない被験者を用いて実験を行ったところ,前回と異なる結果を得た.これはHMDの使用に慣れている被験者は機器に対する信頼感があるが,使用に慣れていない被験者は,時間遅れの映像を機器が故障したと解釈してしまっていることに起因していることがわかった.本来,これは本質とは異なる問題ではあるが,研究としてはこの問題を解決することは必要不可欠であり,この問題を解消して一般性のある結果を得られることが重要な課題となり,これを行った.そのため,HMDの使用に慣れていない被験者にも対応できるようディスプレイ型実験環境の構築を行った。その実験の結果,主観応答のくすぐったさにおいて自分でくすぐっているにもかかわらず,視覚映像を時間遅れさせることでくすぐったさが大きく変化し,増強することがわかった.これは,自己運動とそのときの触覚にずれが生じなくても,視覚の整合性が崩れるだけでくすぐったくなることを新たに示す結果となる.つまり,身体を自分で動かしているという運動主体感は視覚,触覚,体性感覚(運動)の統合によって生じていることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 視覚刺激操作による自己運動主体感の喪失2012

    • 著者名/発表者名
      飯塚博幸, 安藤英由樹, 前田太郎
    • 学会等名
      電子情報通信学会,ヒューマン情報処理研究会
    • 発表場所
      沖縄,日本
    • 年月日
      2012-02-09
  • [学会発表] Self-produced tickle sensation by manipulating visual feedback2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Iizuka, Hideyuki Ando, Taro Maeda
    • 学会等名
      12th International Multisensory Research Forum
    • 発表場所
      Fukuoka, Japan
    • 年月日
      2011-10-19

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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