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2011 年度 実績報告書

推定関数推定量の最適ポートフォリオ等への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22700296
研究機関和歌山大学

研究代表者

天野 友之  和歌山大学, 経済学部, 准教授 (40514451)

キーワード時系列解析
研究概要

近年、金融、医学、工学など多くの分野において、得られたデータの特徴を満たすように多くの非線形時系列モデルが提案されてきている。その中でもHardleとTsybakov等によって提案されたCHARN(conditional heteroscedastic autoregressive nonlinear)モデルはExpARモデル、ARCHモデル、RCAモデルなど多くの代表的な非線形時系列モデルを含む極めて一般的な非線形時系列モデルである。このCHARNモデルは非常に一般的なモデルであるために多くの実データのモデルとして適用が期待できるためその解析は重要である。近年、このCHARNモデルに対し推定関数推定量が適用されその漸近正規性(つまり推定関数推定量が推定量として妥当)が示された。更に数値解析によるその精度検証も報告された。しかしながら理論的にその精度の良さについては報告されていないので私は当年度の研究として推定関数推定量と、非線形時系列モデルの代表的な推定量である条件付最小2乗推定量の精度比較を漸近分散比較により理論的に行った。その結果、推定関数推定量の方が条件付最小2乗推定量より精度の高い推定量であることを示した。更に推定関数推定量の漸近最適性の条件を調べそれが極めて一般的で緩い事を示した。CHARNモデルは極めて一般的な非線形時系列モデルであるためにあらゆる時系列データのモデルとして仮定できるので本結果はその推定量として推定関数推定量が良い推定量であることを示した非常に重要な結果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

22年度は推定関数推定量を最適ポートフォリオに適用し推定量として用いれる事を示した。
本年度はCHARNモデルに対し適用した推定関数推定量が他の代表的な推定量より良い事とその漸近最適性の条件も緩い事を示した。
これ等は概ね交付申請書に記載したとおりなので研究は順調に進んでいると言える。

今後の研究の推進方策

当研究において今までの推定関数推定量の応用は多くが1次元非線形時系列モデルに対してのものなので今後は多次元非線形時系列モデルへの応用を行う予定である。
また他にも重要な金融時系列モデルがあるのでそれらのモデルに推定関数推定量を適用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Asymptotic Optimality of Estimating Function Estimator for CHARN Model2012

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Amano
    • 雑誌名

      Advances in Decision Sciences

      巻: Vol.2012

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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