研究課題
1.縮小ランク回帰法は、栄養疫学において疾患発症に関与する食事パターンの抽出に近年多用されている方法である。この方法では疾患に関与することが知られている栄養素やバイオマーカーを事前情報として使用し、その事前情報のバラツキを最も良く表す食事パターンを抽出することで、疾患発症に関与する食事パターンの抽出を行う。食事が疾患発症に影響を及ぼす過程で変化するバイオマーカーは、食事の体への影響の経時情報と考えられ、そのバイオマーカーを事前情報に用いた方が、単に栄養素を事前情報として用いるより、より疾患に関与する食事パターンを抽出できるのではと考えた。また食品は人の体質や生活習慣で吸収のされ方が異なるため、栄養学的に吸収に影響を与えると知られている喫煙や飲酒の影響を考慮に入れた食事パターンの解析法の研究を行った。しかし、ある職域コホートのデータからランダムサンプリングを行い、メタボリックシンドローム発症に関与する食事パターンの抽出を行ったところ、バイオマーカーを事前情報に用いた場合は、結果が著しく不安定で一般化に問題がありそうであることを発見した。そこで事前情報に栄養素を用いる場合とバイオマーカーを用いる場合の結果の再現性に関して数値実験を行い、栄養素を用いる場合は結果は安定しているが、バイオマーカーを用いる場合は変動が激しく結果の一般化可能性に問題がある可能性を明らかにした。2.一般住民の疫学研究において血清1,25-ジヒドロキシビタミンDと腎機能障害の関連、メタボリック症候群と鬱症状の関連、白衣高血圧や仮面高血圧と頸動脈狭窄の関連、心血管病とその危険因子の半世紀にわたる変遷について研究を行い、国際誌に掲載された。3.地域高齢者において体力指標が認知機能低下のマーカーとなりうるかについて研究をおこない、学会発表にて優秀発表賞を受賞した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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