| 研究概要 |
本研究の目的は,テストデータを統計理論に基づいて容易に分析できるプログラムを開発し,WEBサーバ上で自在にテスト関係者が使用できるシステム環境を構築することである。また,本年度の目的は,項目反応理論(Item Response Theory)に基づいたテストデータ分析プログラムの実装に加え,インターフェイスの作成・拡張であった.
本年度は上記の目標を達成するための計画に基づき,研究がおこなわれた.本年度は,推定プログラムを完成させ,その試験的な運用に至っている.推定値については,シミュレーションによりその妥当性は確認した.今後は,初期値導出についての研究を進める計画とする.また,インターフェイスについては,若干の修正の余地を残しつつも機能としては,当初計画していた水準のインターフェイスを作成できた。なお,実行速度高速化のため一部C言語を用いて書き換えられていたものをすべてC言語による書き換えを完了した.さらに,現在は関連する統計モデルの研究を始めている.具体的には,多次元項目反応理論(Multi-dimensional Item Response Theory)の理論的研究である.本年度の研究では,多次元項目反応理論の際に用いることができる,多変量混合ベータ分布を定式化し,その有用性について研究をおこなった.なお,この研究によって得られた成果は順次に分析プログラムに実装していく予定となっている.さらに,本研究では,データ分析のためのシステム構築が目的であるが,将来的になお,本研究の成果については,国際学会において報告されている.
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては,おおむね,これまでに策定した計画に基づきおこなっていく.ただし,今後の研究の発展に合わせ,柔軟にシステム仕様は改善を図っていく.
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