ラット成長円錐のプロテオーム解析から同定した17種類の軸索伸長に必要な神経成長関連蛋白質(nGAPs)の役割を探るため、PC12細胞へのNGF添加によって誘導される神経突起とnGAPsの関係を調べた。その結果、NGF誘導性の成長円錐にも全てのnGAPsが濃縮されており、RNAiノックダウン解析により、NGFによって誘導される神経突起伸長にはnGAPsが必要であることが明らかになった。さらに一部のnGAPsの発現量に比例して成長円錐のアクチン繊維の量が変化することが分かった。これらの結果はnGAPsがアクチン細胞骨格の再編を介して成長円錐形態を制御することで、軸索伸長を調節していると考えられる。
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