適切な神経回路網の形成には神経細胞の細胞核が特定の部位に正しく移動する必要があるが、その分子機序はいまだ明らかではない。本研究では、細胞核移動に重要とされる細胞骨格の動態および細胞骨格と細胞核の相互作用に注目し、移動中の神経細胞において細胞骨格と細胞核の動態を高い時間・空間分解能で同時にタイムラプス観察することに成功した。また、細胞核移動に関与する分子として複数の細胞骨格関連分子および細胞核局在分子について解析を行なった。そのうちの一つであるCDK5が神経細胞移動に及ぼす影響について論文誌上において報告した。本研究の成果は神経細胞移動の異常を伴う神経疾患の発症機構解明につながると期待される。
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