細胞内輸送機構による神経機能の制御

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22700343
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 神経科学一般
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 松田 信爾 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60321816)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• キーワード: AMPA受容体 / stargazin / アダプタータンパク質 / 長期抑圧 / リン酸化 / PIP5K_Y661 / NMDA受容体

研究概要

NMDA受容体の活性化がAMPA受容体のエンドサイトーシスを引き起こし、これにより長期抑圧(LTD)というシナプス可塑性が引き起こされることが知られているが、その分子機構は明らかになっていない。我々はNMDA受容体の活性化が、PIP5K_Y661という酵素の活性とstargazinとアダプタータンパク質複合体との結合を制御することで、AMPA受容体のエンドサイトーシスとLTDの誘導にかかわっていることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] NMDA receptor-mediated PIP5K activation to produce PI(4, 5) P is essential for AMPA receptor endocytosis during LTD (2011)
  • 著者名/発表者名: Unoki T, Matsuda S, Kakegawa W, Van N. T, Kohda K, Suzuki A, Funakoshi Y, Hasegawa H, Yuzaki M, Kanaho Y
  • 雑誌名: These authors contributed equally Neuron 巻: 73 ページ: 35-148
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cerebellar long-term depression requires dephosphorylation of TARP in Purkinje cells (2011)
  • 著者名/発表者名: Nomura T, Kakegawa W, Matsuda S, Kohda K, Nishiyama J, Takahashi T, Yuzaki M
  • 雑誌名: European Journal of Neuroscience 巻: 35 ページ: 402-410
  • 査読あり
• [学会発表] 小脳長期抑制のTARPによる制御 (2010)
  • 著者名/発表者名: 野村寿博, 掛川渉, 松田信爾, 幸田和久, 柚崎通介
  • 学会等名: 第33回日本神経科学会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-09-04