オートファジーは細胞内分解系の一つで、長寿命蛋白や細胞内オルガネラ等の分解除去に寄与し、これによって正常な細胞機能を維持している。したがって、神経系におけるオートファジーの破綻は異常蛋白の凝集や神経変性疾患の原因となる。しかし、神経系におけるオートファジーの制御機構はほとんど知られていない。本研究ではNHEの阻害剤がオートファジーを抑制すること、および細胞膜局在型のNHEの強制発現がポリグルタミンの凝集を顕著に抑制することを見出した。更に、NHE5ノックアウトマウスとハンチントン病モデルマウスを交配させたところ、小脳顆粒細胞において顕著な凝集体の形成を認めた。
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