研究概要 |
コラーゲンの引張試験を行うマイクロ・ナノ力学試験機 コラーゲンを電気化学的に作製する手法を開発し,マクロな実験系において数十μmスケールの線維を形成し,電圧,電極間隔,電極数によるサイズ制御に関するノウハウを取得した,また,ミクロな実験系においても同様の実験を行い,サイズ計測には至らないものの,pH分布の生成に成功し,微小なコラーゲン線維ができている可能性が考えられる.接着と把持の方法として,DEP法とシランカップリング剤による誘導,把持を考えており,引張試験による校正曲線を取得する実験へと移行中である.引張試験は専用のマイクロチップを作製して行い,共振試験による校正を行うことによって正確な荷重測定が可能な設計とした,現在,その試作機の製作が完了し,性能評価を行っている段階である. 立体配向SHG顕微鏡 正倒立顕微鏡を構築し,フェムト秒パルスレーザーの共振器を構築した.これら2つを合わせることによって,SHG顕微鏡の構築を行っている.また,放射パターンの観測も可能な実験系として設計している. コラーゲンゲル内の歪み,応力分布の計測 マクロな実験系におけるコラーゲン引張試験を行い,歪とSHG強度の関係の取得を行った.その結果,歪の増加に伴い,SHG強度の増加が観測された.また,透過/反射の比率も同時に変化し,歪に伴うコラーゲンの構造変化が影響を与えている可能性が示唆された. 今後,これらの要素研究を融合し,応力をマッピングすることが可能な顕微鏡の開発へと発展させる.
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