ナノテクノロジーは様々な分野で用いられている有効な技術である。特に、ナノマテリアルは診断、イメージングツール、治療のアプリケーションとしての利点を有している。金ナノ材料(金コロイドと金ナノロッド)は現在バイオテクノロジーとしてのイメージングツールや癌治療として注目されている。我々は、金ナノ粒子の癌治療への応用を検討している。そのため、はじめに界面化学技術を用い金ナノ粒子の安定化のため、生物、化学機能材料のポリマー合成の研究を行うことで、新しい分散剤を開発した。この分散剤(PEG-g-Py)はタンパク質非特異的吸着を抑制するポリエチレングリコール(PEG)とピリジン(Py)からなるコポリマーで金ナノロッドの安定性を維持するために利用されている。その上、金ナノロッドは熱変換効特性を持っている特徴を利用し、新しい分散剤の技術を組み合わせることで、我々は癌の温熱療法のための金銀コアシェルナノロッドを開発した。このナノロッドは、熱変換効率を高めるため金ナノロッドの周りに銀の薄膜をコートしたナノ粒子である。我々はPEG-g-Pyでコートされた金銀コアシェルナノロッドの新規特性の研究を行った。さらにPEG-g-Pyをコートした金銀コアシェルナノロッドの癌温熱療法へ適用できることを確認した。
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