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2011 年度 実績報告書

低侵襲手術用触覚センサを用いた生体内計測・診断技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22700485
研究機関九州工業大学

研究代表者

高嶋 一登  九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (30435656)

キーワード医療・福祉 / 触診 / 触角センサ / シミュレーション工学 / 血管内手術 / 低侵襲手術 / Surgical simulator / Tactile sensor
研究概要

本研究では、これまで研究代表者が開発してきた軽量・柔軟な有機強誘電体を用いた低侵襲手術用触覚センサをカテーテルやガイドワイヤに取り付け、生体内の「触診」を目指す。その際、触覚センサとは別に開発してきた血管内カテーテル手術シミュレータを用い、センサの構造・測定アルゴリズムの最適化を図る。2年計画の2年目である本年度の主な研究結果は以下の通りである。
1.(段階1-1:生体内計測・診断原理の検証および理論的背景の構築)センサは周波数によって応答が異なるので、手術シミュレータで評価するためには、ガイドワイヤの動的挙動に影響を与えるパラメータを適切に設定することが必要である。そのため、ガイドワイヤ自身の減衰係数の影響をシミュレータにより検討し、減衰の大きさの違いが血管内でのガイドワイヤ先端の軌道や反力に影響を与えることが分かった。一方、基板上に成膜された有機強誘電体薄膜の圧電特性について、基板の拘束が与える影響を有限要素解析によって検討した。
2.(段階1-2:試作品の作製)→(段階2:産業分野に展開)ポリフッ化ビニリデンを用いた薄板形触覚センサの試作品を作製し、試作したセンサによって対象物の表面の微小な段差や粗さの測定が可能であることが分かった。これまで、医療べの応用に焦点を絞ってきたが、自動化が進んだ産業分野においても、熟練工の触覚が重要な役割を果たす作業現場は数多く、同様の触覚センサによる触診の応用が期待できる。また、本試作品はサイズは大きくなったものの、得られた知見は低侵襲手術用触覚センサを開発する際にも活かせると考えられる。
3.(段階1-3:周辺技術の開発)周辺技術として、下大静脈フィルターを血管内に留置する際の変形挙動を数値解析により調べたり、触覚センサや手術シミュレータの評価に必要な血管バイオモデルの作製方法の検討を行ったりした。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 有機強誘電体触覚センサを用いた生体内触診の数値解析-血管の特性のセンサ出力への影響-2012

    • 著者名/発表者名
      高嶋一登, 竹中慎, 向井利春
    • 雑誌名

      日本ロボット学会誌

      巻: vol.30, no.2 ページ: 195-204

    • 査読あり
  • [学会発表] PVDFを用いた薄板形触覚センサの開発2012

    • 著者名/発表者名
      平見健一、高嶋一登
    • 学会等名
      第24回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      大阪大学(豊中市)
    • 年月日
      2012-01-08
  • [学会発表] PVA-H血管バイオモデルの厚さ制御機構の開発2012

    • 著者名/発表者名
      清光千早, 小助川博之, 黒木完樹, 高嶋一登, 太田信
    • 学会等名
      第24回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      大阪大学(豊中市)
    • 年月日
      2012-01-08
  • [学会発表] 柔軟な触覚センサの医療・福祉・産業への応用2011

    • 著者名/発表者名
      高嶋一登
    • 学会等名
      第105回産学交流サロン「ひびきのサロン」
    • 発表場所
      北九州産業学術推進機構(北九州市)(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-25
  • [学会発表] 血管に挿入されたガイドワイヤーとカテーテルの数値解析(ガイドワイヤー形状と接触力の関係)2011

    • 著者名/発表者名
      森浩二, 高嶋一登, 宮村拓馬, 野田晃史, 当麻直樹, 梅田靖之, 佐野貴則, 滝和郎, 斉藤俊
    • 学会等名
      日本機械学会2011年度年次大会
    • 発表場所
      東京工業大学(東京都)
    • 年月日
      2011-09-14
  • [学会発表] 血管に挿入されたガイドワイヤとカテーテルの数値解析(ガイドワイヤの動的挙動)2011

    • 著者名/発表者名
      高嶋一登, 森浩二, 当麻直樹, 梅田靖之, 佐野貴則, 滝和郎
    • 学会等名
      日本機械学会2011年度年次大会
    • 発表場所
      東京工業大学(東京都)
    • 年月日
      2011-09-14
  • [学会発表] 有機強誘電体触覚センサの圧電特性-基板拘束が圧電特性に及ぼす影響の数値解析-2011

    • 著者名/発表者名
      竹中慎、高嶋一登、堀江聡、向井利春、石田謙司、上田裕清
    • 学会等名
      第29回日本ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      芝浦工業大学(東京都)
    • 年月日
      2011-09-09
  • [学会発表] Numerical analysis of palpation in vivo using tactile sensor2011

    • 著者名/発表者名
      K. Takashima, M. Takenaka
    • 学会等名
      第50回日本生体医工学会大会
    • 発表場所
      東京電機大学(東京都)
    • 年月日
      2011-04-29
  • [図書] Numerical Analysis of the Mechanical Properties of a Vena Cava Filter (Pulmonary Embolism (Editor : Ufuk Cobanoglu, ISBN : 978-953-51-0233-5))2012

    • 著者名/発表者名
      K.Takashima, K.Mori, K.Yoshinaka, T.Mukai
    • 総ページ数
      219-236
    • 出版者
      In-Tech
  • [備考]

    • URL

      http://www.life.kyutech.ac.jp/~ktakashima/research/research.html

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公開日: 2013-06-26  

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