研究課題/領域番号 |
22700549
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小倉 彩 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (10337991)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 虚血性心不全モデル / 行動量 / 心筋リモデリング |
研究概要 |
心不全患者において運動療法や行動量の増加による予後や心筋リモデリングの改善効果が示されているが、その機序は未だ明らかではない。本研究は、心不全の心室リモデリングに行動量が及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。心不全の基礎疾患のうち3割を占め、他の基礎疾患より予後が不良である心筋虚血による心不全のモデル動物を用いた。なお、心筋虚血負荷と行動解析が容易であるためラットを選択した。 平成24年度において、虚血性心不全モデル動物は冠動脈結紮による一過性の心筋虚血負荷処置を行ったが、より安定したモデル作成のために手術手技の変更を昨年度に引き続き行った。 動物の自発的行動量は、慢性実験テレメトリー自動計測システムを用いて計測した。麻酔下にて、行動量、心拍数および体温計測用の埋込型送信機を腹腔内に装着し、飼育ゲージ内で自由行動中の動物の行動量および心拍数、体温の連続計測を行った。行動解析中は餌と水の摂取は制限しなかった。24年度において、行動量データの計測をより長期間にわたり行う予定であったが、長期間の計測が継続できない状況が発生したため、送信機の埋め込み方法の改良と、それに平行して、自動計測システムの設置方法および自発的行動量を促進する環境の変更・改良を行い。基礎データの測定を行った。その結果、長期間の測定が可能となってきた。 以上より、平成24年度において、計測システムの改良を中心に行い、基礎データの計測を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
行動量を促進させる環境下での長期間の行動量計測の技術的な難易度が当初の予想以上に高く、システム的・技術的な問題を解決するための機器や手技の調整・修正に時間を要したため、研究の達成度がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究を進める中で、行動量を促進させる環境下での長期間の行動量計測の技術的な難易度が予想以上に高かったため、改良を重ねてきた結果、徐々に長期間の測定が可能となってきている。そのため、25年度においても改良を継続しつつ、モデル動物の測定・計測を進める予定である。
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