研究課題/領域番号 |
22700563
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
松本 大輔 畿央大学, 健康科学部, 助教 (20511554)
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キーワード | 脳卒中 / リハビリテーション / データバンク / 帰結 / 予防 |
研究概要 |
H24年度終了時に脳卒中のリハの標準化・質の向上につながる我が国独自のエビデンスを構築に貢献できる内容にするため、平成22年度では、まず多施設型リハ患者データバンクを用い、これまでの研究成果を発展させ、リハ帰結の阻害因子(危険因子、併存疾患)についての分析、予後予測式の作成・検証等、現在のデータ増加とリハ帰結に関与する因子について分析をする計画を立てた。 平成23年度に実施した研究成果として、 (1)多施設参加型リハDBへ蓄積されたデータが約5000例から9000例を超え、現在も増加しつつあり、エビデンス構築に意義のあることである。 (2)登録データを用いて、脳卒中の再発危険因子で最も重要と考えられる糖尿病に着目し、リハ帰結について分析を行った。そこで、糖尿病がリハの帰結に悪影響を与えることが日本で最も多いデータで明らかにした。 (3)それらを昨年、日本で発表した内容よりも発展的な内容で世界のリハビリテーションスタッフが集まる学会で発表した(平成23年6月)。現在、国際雑誌投稿に向けて準備を進めているところである。 (4)2次予防に関する追跡調査内容については、まだシステムが存在しない。再発はさまざま要因が関与しており、現在のデータベースの項目等では説得力のあるデータが出せない可能性があるため、社会的な要因に着目し、帰結にかかわる因子について調査を進めていく。 (5)上記の分析を進めていくために、関連学会や研修会に参加し必要な情報収集、ネットワーク作りを行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ数が多いものの、欠損値や入力ミス等が多く、データクリーニングに時間を要している。 また、もともとの対象(急性期、回復期の脳卒中リハ患者)と異なったデータも存在する。 そのため、分析する際に対象を限定していくと、十分なデータ量にはならず、分析にならない。
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今後の研究の推進方策 |
データを活かすために、データ漏れ等がある場合は直接協力施設に問い合わせ補完する。 また、データ入力、分析の際のルール(統一された手順)を決めて、データの質を保つ。 データの質を保つことができれば、分析がすすみ、学会発表、論文作成など世間に情報提供することができると考える。
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