本研究は「頭部位置姿勢変化がもたらす気道確保効果の医学的知見に基づいた実験的評価」と「実験結果に基づいた効果的な睡眠時気道確保装置の開発」の二つの目的を有する。これらの目的を達成するために当該年度においては研究計画に沿って以下の内容に取組んだ。 タスク1:頭部位置姿勢と呼吸状態と関係を定量的に明らかにする実験装置の製作 三次元位置計測装置と気道確保装置を連動させて対象者の頭部の位置姿勢を指定したとおりに実現する実験装置を製作した。 タスク2:タスク1の装置を用いた頭部位置姿勢と呼吸状態との関係を明らかにする実験鼻腔内圧や呼吸流量、脳波等の計測を行い、睡眠中における頭部位置姿勢と呼吸状態との関連を調べるデータを複数の被験者から収集した。 タスク3:呼吸音から低呼吸またはその兆候である鼾の発生を検知する方法の確立 鼾と寝息や発話などそれ以外の音を記録し、スペクトル解析による特徴抽出で鼾の自動検知を行うプログラムを開発した。 タスク4:安眠を阻害せず、快適に目的の頭部位置姿勢を実現する機構の設計・製作 頭部の位置姿勢を変えるためエアバッグの形状について様々な角度から検討を行い、幾つかの試作機を製作した。 タスク5:麻酔投与/口内陰圧付加による擬似SAS患者での装置の気道確保機能評価実験擬似SAS患者に気道確保装置を適用しての気道確保効果、ならびに睡眠レベルへの影響について調べるため現在実験を行っている。 上記のタスクの実施で得られた研究成果はH23年度に睡眠関連学会で発表を予定している。
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