「閉じ込め症候群」の患者さんのために、頭皮脳波を利用してコミュニケーションエイドを操作するためのブレイン・マシン・インターフェース(BMI)を開発した。具体的には、点滅しているようには見えない、高周波数で連続して点滅するサブリミナル光(臨界融合周波数である約34Hzよりも高い点滅)を提示し、視覚誘発電位を後頭部(第一次視覚野近傍)から計測。視野周辺に非知覚なノイズ点滅光を与えることで視覚神経群に確率共鳴現象を起こし、信号雑音比を2倍程度まで向上させることに成功した。これによって、ユーザの目前に提示されている複数のアイコンのうち、選択したいものをユーザが注視するだけで、そのアイコンに対応づけられた機器制御コマンドが呼び出されるシステムを実験的に検証することができた。
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