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2011 年度 実績報告書

運動開始時の一過性の脳活動から潜在的な動作不安定性を評価する

研究課題

研究課題/領域番号 22700596
研究機関中京大学

研究代表者

荒牧 勇  中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (40414023)

キーワード両手運動 / 脳機能イメージング / fMRI / 大脳基底核 / 運動エラー
研究概要

本研究は、行動そのものからは予測しにくい、将来おこる運動のエラーを運動開始時の一過性の脳活動パターンから予測することを目的とした。本研究が突然の運動エラーの実験モデルとして取り扱うのは、周期的な両手協調運動時の相転移現象である。相転移現象は非同名筋の同時収縮(両手非鏡像モード)を繰り返していると、突然意思とは無関係に同名筋の同時収縮(両手鏡像モード)に切り替わってしまう現象である(Kelso,1984,Am J Physiol)。この両手協調タッピング課題を突然の運動エラーの実験モデルとして採用し、潜在的な動作不安定性を脳活動から予測する手法を開発することを本研究の目標とした。被験者は3Hzの速さのメトロノーム音にあわせて両手鏡像条件と両手非鏡像条件でタッピングを行った。両手非鏡像条件は両手鏡像条件に比べて不安定で、たとえ運動開始後数秒間はミスなくこなすことができても、30秒間の試行中にミスをする被験者がでてくる。それぞれの条件での脳活動を磁気共鳴画像法により計測し、まず計測データを運動開始時の一過性の成分と運動の継続に関わる持続的な成分に分離した。次に、この運動開始時の一過性の脳活動を利用して、課題終盤の期間における運動の乱れを予測した。その結果、大脳基底核被殻前部の活動と将来(運動開始後約20秒経過時からの10秒間程度)の運動の乱れ具合との間に、相関係数0.81という非常に強い相関関係が見つかった。これは大脳基底核の一過性の活動を見れば、高い精度で両手非鏡像運動の将来のパフォーマンスが予測できることを示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Movement initiation-locked activity of the anterior putamen predicts future movement instability in periodic bimanual movement2011

    • 著者名/発表者名
      Aramaki Y
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience

      巻: 31 ページ: 9819-9823

    • DOI

      10.1523

    • 査読あり
  • [学会発表] 大脳基底核活動モニタリングによる脳負荷評価法の開発2011

    • 著者名/発表者名
      荒牧勇
    • 学会等名
      第1回これからの高齢社会をつくるシンポジウム
    • 発表場所
      名古屋工業大学(愛知県)(招待講演)
    • 年月日
      2011-08-26
  • [備考]

    • URL

      http://www.chukyo-u.ac.jp/news/2011/07/004142.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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