平成22年度は競泳新型スタート台に適応させた、両手、両足反力計測システムの構築を行った。これまでの研究代表者の研究実績の中の先行研究結果を参考にした。また本システム構築に必要な競泳新型スタート台上での運動情報収集を予備実験として実施し、システム構築の基礎資料とした。計測システム構築に際し、当該領域分野計測機器製作実績を持つの専門業者との打ち合わせを行い、計測システムの設計と構築を中心に行った。また、他の水泳スタートの動力学的解析の実績を持つ研究者からも情報収集や意見を伺い、計測システムの計測精度の確保を行った。平成22年度において新型スタート台の反力計測システムの完成を達成することが出来た。当該年度においては、このシステムを用いて大学競泳選手を対象としたシステムの測定データの妥当性の検証を行う予定であった。さらに、競泳スタート動作のバイオメカニクス的動作解析も実際に行う予定であった。しかしながら、防水処理や3軸の力センサを有した本計測システムの設計や発注業者選定に多くの時間を費やした為、これらの検証を実際に実施することが困難であった。これは競泳競技の新型スタート台に適応させた反力システムの構築を行った前例や先行研究がなく、この新型スタート台は導入から間もないため、設計・構築に必要な設計情報の収集が比較的困難であったためである。平成22年度において本研究課題の競泳新型スタート台に適応させた両手、両足のシステムの構築が実現できた為、平成23年度においてこれらの課題についても早急に取り組む予定である。
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