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2010 年度 実績報告書

「トゥルネン=スポーツ抗争」の帰結に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22700610
研究機関筑波大学

研究代表者

都筑 真  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 研究員 (40566361)

キーワードスポーツ史 / ドイツ / トゥルネン / 近代スポーツ / 抗争
研究概要

本研究の目的は、1930年代に創設されたドイツのトゥルネン・スポーツ諸団体の統合組織が掲げた運動目的・方法、採用した運動種目の統轄方法を解明し、それらと「トゥルネン=スポーツ抗争」において争点となっていたトゥルネンとスポーツの運動目的・方法や、運動種目の統轄方法の関連性を分析することによって、「抗争」がどのような帰結を迎えたのかを明らかにすることであった。そのために、平成22年度はまずドイツのトゥルネン・スポーツ諸団体の統合組織であった帝国指導者連合とドイツ帝国体育連合に関する史料を収集し、史料の分析を通して両組織が掲げた運動目的・方法を明らかにした。トゥルネンの統轄団体であるドイツトゥルネン連盟と3つのスポーツ連盟の和解の最終目標であるドイツのトゥルネン・スポーツ諸団体の統合組織として1933年5月に設立された帝国指導者連合では、トゥルネン的な運動目的・方法が称揚された。しかし、翌年3月に同連合が改組されて成立したドイツ帝国体育連合では、ナチスの精神に基づく身体教育が組織の目的として掲げられ、1880年代から1910年代にかけてなされたトゥルネン指導者のスポーツ批判の中で浮き彫りとなったトゥルネンとスポーツの特徴はいずれも、組織の目的を達成するための一手段とされた。統合組織が掲げた運動目的・方法を見る限り、「抗争」の争点の一つであった、運動目的・方法をはじめとしたトゥルネンとスポーツの特徴はいずれも、統合組織が目指すナチスの精神に基づく身体教育に資する手段に取り込まれていったといえる。

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公開日: 2012-07-19  

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