自然環境の高地滞在と人工低酸素環境への曝露を併用したトレーニングがエリート競技者の総ヘモグロビン量や最大酸素摂取量の変化に及ぼす影響を検討した。研究対象者が限定されたため、統計学的な有意性は認められなかったが、平均値として、総ヘモグロビン量の増大が見られた。大学生中長距離選手では同様の形態でこれらの増大が過去の研究で認められたため、エリート競技者でも同様の効果が生じるかさらなる検証が必要と考えられる。また、2回の10日間の高地・低酸素暴露による総ヘモグロビン量の増加の可能性を検討したが、連続的に21日間滞在する場合に生じた総ヘモグロビン量の増加は認められなかった。
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