研究課題
【研究成果】子どもの全身および部位別の骨格筋の量的変化を探る研究は、現段階でも国内外を通し非常に限られている。このような状況下で、本研究では子どもの骨格筋量の基礎資料づくりを行うこと、およびMRI法で測定した骨格筋量をリファレンスデータとして、フィールドでも利用できる3つの方法(キャリパー法・超音波Bモード法・生体電気インピーダンス法)で測定したパラメータから、全身および部位別骨格筋量の推定式を作成することの2点を目的とした。平成23年度までにMRI法等の測定が終了した横断的データ159名(男子92名、女子67名)、縦断的データ68名(男子54名、女子14名)について、骨格筋量の分析(分析時間10時間/人)を平成22年度に引き続き進めている。現時点でMRI分析が終了している男子23名の縦断的(9歳から10歳への1年間)なデータによると、平均全身骨格筋量は8.6kgから9.5kgへ0.9kg増加し、その内訳は腕0.1kg、体幹0.4kg、脚0.6kgであった。また、この発育に伴う骨格筋量の増加は、四肢および体幹でほぼ同様なスピード(各部位約10%増)であることが認められた。本年度は全身および部位別骨格筋量推定式を作成する前段階として、キャリパー法を用いた全身体脂肪量推定式を作成し、さらに横断的かつ縦断的データによって、推定式の妥当性を検討した。この研究成果はAsia Pacific Journal of Clinical Nutritionに受理された。今後は骨格筋量のデータが出そろい次第、すぐに推定式を作成する予定である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)
体力科学
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Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition
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体力・栄養・免疫学雑誌
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