研究概要 |
生活習慣病対策の実践面において,心理学的アプローチである集団認知行動的介入(本介入)はコストパフォーマンスが極めて良く,その有効性が次第に検証されてきている.健常者に対する本介入はライフスタイルを改善する.生活習慣病者を対象とした本介入では体重を減少させる.しかしながら,生活習慣病者を対象とした本介入は,フォローアップを設けた研究が少ないことや,研究のアウトカムに偏りがあるためにその効果が判然としていない点が多い.従って,本研究では生活習慣病者を対象として,無作為化割付介入を行いその効果を多面的に検討する. 平成22年度には,職員健康診断において,肥満の診断を受けた生活習慣病者をリクルートした(11名).介入は,(1)通常の個別生活指導,(2)セルフモニタリング法を含む集団認知行動的介入をそれぞれ行った.測定は,生化学検査,血行動態,体組成,腹囲,身体活動量,食行動,心理的側面に対して行った.今後,介入効果について,統計的検定を実施し,効果の詳細について明らかにする予定である.
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