研究課題
1.文献及び資料収集の分類・整理:東アジアのモチ食文化を概観し,広くデータベースを作成するため平成21年度から本年度までに得られた資料文献を分類・整理した.2.モチ食文化の現地調査:8月タイ王国チェンマイ県,チェンラーイ県在住のカレン族,モン族にヒヤリング調査を実施した.現在カレン族の多くはクリスチャンだが,それ以外を信仰するカレンの人々は,2月~3月(平成25年2月14-17日)に長老が決めた日時にモチを作り祖先や神に家族の健康等祈願して供えている.モチ米は自家製だが,道具はアルミ鍋を使うなど伝統的な道具からの変化が見られた.タイ在住の中国(雲南省)タイ族に平成23年度8月の現地調査結果をもとに,作る時期や用いられ方,近年の動向についてヒヤリングを実施した.経済化の影響でモチを搗く世代が高齢化していること分かった.ただし練モチは寺へ行く際,僧侶への寄進に現在でも作られている.1月:モン族正月調査.モチは正月(平成25年1月12-16日)2日前に作る家庭が多く,搗き手は男性だが女性が中心となって作られる.モチ米と卵を一緒に蒸し,卵黄は手に付けてモチを丸める時に使う.祖先や神へモチで豚など家畜を模ったものを供える.家の出入り口におき,決まった時刻に,家長が祝詞を2回あげる.正月の期間中,来訪した客にはモチが配られる.3月:タイ山地民の補足調査をした.在日の韓国料理研究家に,盆行事の際に作る「ソンピョン」の作り方について画像と動画で記録,用いられ方についてヒヤリング調査を実施した.3.モチ食文化の調査データベース化,デジタルアーカイブを作成:東アジアにおけるモチ食文化を視覚的に把握し,研究者のみならず一般の人にも公開できるよう,これまで得られた画像や動画のデジタルアーカイブを試作し,学会で報告した.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Promotion of underutilized indigenous food resources for food security and nutrition in Asia and the Pacific
巻: 1 ページ: 161-164
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