強力な摂食亢進ホルモンであるグレリンとグレリン受容体(GHS-R)間の詳細な結合機序については、未だ不明な点が多い。本研究では、両者の分子間ネットワークを包括的に解析するための評価系の構築に取り組んだ。ラットの胃から抽出したtotal RNAを用いて、RT-PCR法にてGHS-RのcDNAをクローニングした。このcDNAを鋳型として、グレリンとの結合に必要とされるGHS-Rの4つの細胞外領域部位をPCR法にて増幅後、増幅DNA断片を発現ベクターに挿入し、大腸菌内で過剰発現させた。得られた組換えGHS-R細胞外領域部位をセンサーチップに固定し、グレリンとの分子間相互作用を表面プラズモン共鳴法により解析した。
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