• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

HDLを介した抗動脈硬化作用を有するポリフェノールの網羅的探索と制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22700778
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究

研究代表者

近藤 春美  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (80401602)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワードHDL / 食事因子 / ポリフェノール / コレステロール
研究概要

高比重リポタンパク(HDL)は、末梢の余剰なコレステロールを肝臓に運搬するコレステロール逆転送系を担う抗動脈硬化性リポ蛋白であり、LDL低下療法が確立された現在、更なる心血管疾患リスクの軽減のターゲットとして注目を集めているが、未だ創薬の開発にはつながっていない。我々はHDLを介したコレステロール引抜き増強作用をもつポリフェノールを網羅的に探索した結果、コーヒーポリフェノールであるフェルラ酸がマクロファージからのコレステロール搬出を促進することにより、抗動脈硬化作用を発揮している可能性を細胞レベル、ヒトを用いたex vivoレベル、動物を用いた実験で明かにした。また、アントシアニンについても動物を用いた実験でコレステロール逆転送を促進することを確認した。ポリフェノールは、食生活に密接に関係していることから、有病者だけでなく未病者の健康寿命の延長も期待できるという点で公衆衛生学的見地からも多大な貢献が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HDLを介した抗動脈硬化作用を有するポリフェノールの網羅的探索の結果、コーヒーポリフェノールであるフェルラ酸やアスタキサンチンの実験結果は下記の通りに論文掲載された。

今後の研究の推進方策

申請書の通り、ポリフェノールのコレステロール逆転送作用についてin vivo実験で検討していく。また、in vitroおよびex vivo実験でコレステロール引き抜きを有すると報告されているクルクミンやレスベラトロールは、マウスよりもヒトに近いHDLなどのリポ蛋白分画を有するハムスターを用いてin vivo実験を行う。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The study of reverse cholesterol transport by coffee polyphenol.2013

    • 著者名/発表者名
      Uto-Kondo H, Ayaori M, Ogura M, Nakaya K,Takiguchi S, Yakushiji E, Sasaki M, Ikewaki K.
    • 雑誌名

      J Natl Def Med Coll.

      巻: 38 ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effects of nutraceuticals and botanicals on macrophage cholesterol efflux: Implications for atherosclerosis.2012

    • 著者名/発表者名
      Sotherden G M, et al.
    • 雑誌名

      J Nutr Ther.

      巻: 1 ページ: 96-106

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Astaxanthin enhances ATP-binding cassette transporter A1/G1 expressions and cholesterol efflux from macrophages.2012

    • 著者名/発表者名
      Iizuka M, et al.
    • 雑誌名

      J Nutr Sci Vitam.

      巻: 58 ページ: 96-104

    • 査読あり
  • [学会発表] コーヒーポリフェノールによる HDL(善玉コレステロール)を介した抗動脈硬化作用

    • 著者名/発表者名
      近藤春美
    • 学会等名
      第16回コーヒーサイエンスセミナー
    • 発表場所
      学士会館21
    • 招待講演
  • [学会発表] 食事因子と抗動脈硬化性リポ蛋白機能に関する研究

    • 著者名/発表者名
      近藤春美
    • 学会等名
      第66回日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 招待講演
  • [学会発表] ハムスターにおけるフェルラ酸のコレステロール逆転送作用に及ぼす影響

    • 著者名/発表者名
      近藤春美
    • 学会等名
      第66回日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] コーヒーポリフェノールがコレステロール逆転送作用に及ぼす影響-ハムスターにおける検討

    • 著者名/発表者名
      近藤春美
    • 学会等名
      第44回日本動脈硬化学会
    • 発表場所
      京王プラザホテル
  • [図書] 日本臨床2013

    • 著者名/発表者名
      近藤春美
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      (株)日本臨床社

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi