研究課題
本研究は,大学生を対象とするSD実践力としての科学リテラシー育成プログラムモデルについて,次の3点から提示することを目的とした。1.SD実践力としての科学リテラシー到達指標の抽出,2.プログラムの開発と実施,評価,3.プログラムモデルの提示。24年度は1.2.3.の総括的実施と成果の公表に努めた。1.としては国内の理科教育分野の研究に関連する文献をレビューし,SD実践力としてのリテラシーを見いだす参考にした。また,英国の科学リテラシーの考え方について現地調査し,本研究の資料とした。2.と3.としては前年度に試行したプログラムの改善と継続的実施を行った。学生向けに行ったプログラムの評価は,SD実践力3側面(環境,経済,社会文化)に関連する事物を撮影し,それを学生自らが説明すること,またプログラム終了後に行う単語連想法によって実施した。昨年度と比較したところ,本年度は3つの側面においてバランスよくイメージできていることが分かった。その背景にプログラム内容の改善として貧困や福祉,エネルギーなど社会的事象にかかわるトピックを設けたことがあったと示唆された。科学リテラシー育成のために,こうしたトピックを交えたプログラム(カリキュラム)構成のモデルが提示できる。本研究の成果を国内外の学会(例えば,International History, Philosophy and Science Teaching Group Asian Regional Conference (韓国),Australasian Science Education Research Association Conference(オーストラリア),日本科学教育学会年会(東京理科大学)など)において公表した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)
理科の教育
巻: 62(2) ページ: 28-29
Full Papers of the First IHPST (International History, Philosophy and Science Teaching Group) Asian Regional Conference
巻: 1 ページ: 129-135