研究概要 |
本研究の目的は、大学での協調学習などのアクティブラーニングにおいて、教室内の教員と学生の学習活動量と行動軌跡を無線センサーを利用して位置情報として抽出・可視化して、授業中のコミュニケーション分析を行い、授業改善に役立てるシステムを開発することである。 今年度は、アクティブラーニングスタジオにて実施された授業の観察を行い、その空間がどのような利用方法がなされているのかを分析した。 アクティブラーニングを導入するために教員に対して授業支援を行うために、アクティブラーニングスタジオで実施された授業の類型化を実施した。レスポンスアナライザやタブレットPCなどのICTを活用したアクティブラーニングの授業を参与観察し、その授業形態や什器の配置から類型化を行った。その結果、講義+ディスカッション型、タブレットPC活用型、プレゼンテーション型,実習型の4類型を見出した。これらのことから、アクティブラーニングが行われる同一のアクティブラーニングスタジオであっても教員や授業内容により多様な学習空間の利用方法があることを明確にした。さらにそれぞれの類型の特徴を指摘し、目的に応じた方法がとられるべきであることを指摘した。これらの分析結果は、論文としてまとめて、日本教育工学会にて発表している。 さらに、それらの分析結果から本研究の目的であるシステム開発に必要な要件を検討している。
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