研究概要 |
本年度は,学習習慣化支援SNSの設計に重要となる以下の4点について研究を行い,学会発表等での成果報告を行った。 1.学習習慣化においては,学習内容が難しすぎたり易しすぎたりすることが学習動機の低下につながる恐れから,学習者の習熟度に適した学習コンテンツを推薦することが必要である。そこで,学習者の習熟度および学習コンテンツの難易度の推定手法を提案しシステムの試作を行った。 (2010年5月の電子情報通信学会教育工学研究会にて発表) 2.学習者の学習が習慣化しているかを測定し,判定する仕組みが必要である。そこで,習慣化の対象を読書に限定した場合を想定し,読書習慣化支援のためのしおり型読書履歴記録デバイスの開発とピアメンタリング支援環境構築に向けての基礎考察を行った。 (2010年8月の教育システム情報学会全国大会にて発表) 3.Web探求学習を日々継続的に行う際にソーシャルブックマークツールは有用である。しかし,ソーシャルブックマークでは学習目標を学習者に意識させることが困難であり,学習の振り返りが行われにくい。そこで,学習者の過去のブックマークから学習者に潜在する学習目標を推定し,学習目標アウェアネスとして提示する環境を提案した。また,学習目標を意識させることを目的とした逆引き辞典項目作成機能を持つソーシャルブックマーク整理環境の開発を現在行っている。 (2011年1月の教育システム情報学会研究会にて発表,2011年6月の人工知能学会全国大会で発表確定) 4.SNS上のコミュニティ活性化,ユーザの意欲促進を目指し,研究室内のオンラインコミュニケーション活性化支援システムを構築し,簡単な評価を行った。 (2011年3月の電子情報通信学会教育工学研究会にて発表)
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