研究課題
対面式の授業にe-Learningの利用を取り入れたWeb-based Blended Learningにおいて、学習者のWeb利用履歴を積極的に活用する手法を提案した。教室では学習者は積極的にWebコンテンツを活用している。その利用履歴は学習者の学習活動をリアルタイムに知るための重要な手がかりとなるはずで、有効に活用する手段が求められていた。また、教師の管理下にないWebコンテンツを用いた学習を、教師はトラッキングすることができないという問題や、Webコンテンツが必ずしも学習を考慮して整理されているわけではないため、学習者がWebでの学習に行き詰まってしまうWeb迷子の問題が指摘されていた。そこで、学習者のWeb利用履歴を分析して表示する機能と、学習者の閲覧するWebページを任意に書き換えられる機能を持つシステムを開発した。本システムによって、教師は学習者の学習状況をリアルタイムに把握し、学習者の閲覧するWebページ内に学習状況に応じた指導を提示することが可能となった。具体的には、(1)学習者のWeb検索履歴をリアルタイムに提示する仕組みと、(2)教師の指導を学習者の検索状況に応じてリアルタイムに提示する仕組みを実現した。教師は(1)によって、学習者の疑問状況をリアルタイムに把握することができるようになった。つまり、トラッキングの問題が解決された。さらに(2)によって、教師は学習者の検索状況に応じた指導が可能となった。学習者は(2)によって、Webからの学習と同時に教師からの指導を受けることができるようになったため、自分の求める情報に到達しやすくなったり、自分にとって有用な情報を見逃す危険を回避しやすくなったりした。つまり、Web迷子の問題が解決された。
すべて 2011
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日本データベース学会論文誌
巻: Vol.9, No.2 ページ: 13-18
http://www.dbsj.org/journal/vol9/no2/dbsj-journal-09-02-013.pdf