本研究計画は、下記の4つの研究からなる。 研究I「視線一致型および従来型を介した2地点間と3地点間による遠隔教育の最適学習環境の検討」(H22年度) 研究II「2地点間および3地点間による遠隔教育における視線一致型と従来型の画像投影サイズ限界の検討」(H23年度) 研究III「2地点間と3地点間による対面教育および視線一致型と従来型を利用した遠隔教育の教育効果測定」(H23年度) 研究IV「3地点間による遠隔教育の教授方略研究」(H24年度) 下記「11.研究発表」の項に記した、研究Iに関連する3地点間と比較可能な2地点間の遠隔教育における基礎研究成果をまとめ発表した。本成果により、大学生間による遠隔交流学習では、視線が合わない従来型のTV会議システムは、多様な学習方法において共通して飽きや疲労に関する学習負荷や学習環境格差が認められた。これらを是正するために、従来型では新たな教授方術や学習環境整備が必要であることがわかった。一方、視線一致型のTV会議システムは、一斉学習においては、対面学習環境に近い環境であり、協調学習では、対面学習環境以上に「弛緩・飽き」がおこりにくく「バーバルコミュニケーション」が円滑に行えることがわかった。よって視線一致型は、対面学習環境における教授方術をそのまま適応できることがわかった。 また、研究IIの実施に向け当初の設計方針よりも効果的な仕組みを、新たに設計中である。他方、研究IVで教授方略として統括することを念頭に、研究Iの成果をふまえ、研究協力者と共に研究IIIの個別教授法術の検討・準備を進めている。
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