平成22年度に検討したeシラバス・eテスティングの適用・応用可能な技法の検討結果に基づいて予備的システムの設計・構築を行うために学習成果を効率的に可視化するための要素の抽出を行った。具体的には、日本の高等教育機関(学部)における学習成果の認識についての以下の項目-(1)学習成果は何か、(2)学習成果はどこで育成されるのか、(3)学習成果の認識をめぐる課題は何か-について調査・分析を行い要素の抽出を行った。本調査では、ランダムサンプリングした東京都及び近郊の国公私立大学に調査依頼を行い、協力の承諾を得られた学部長または、それに準ずる教員61名(対象学問領域:人文科学10、社会科学14、理学7、工学8、農学2、保健7、家政4、教育3、芸術2、その他4、の10領域)を対象に1時間程度のヒアリングを行った。次に、ヒアリングで得たデータのプロトコル分析を行い、研究目的に関する概念について、類似度が高いプロトコルをコード化し、グループ化を行った。最後に、グループ化されたカテゴリーの関係性の分析をもとにジェネリックスキルの概念モデルを構築した。
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