陸上植物活動に伴う酸素・二酸化炭素交換比(ER)を森林生態系の呼吸・光合成量の分離評価に応用することを目標とし、飛騨高山落葉広葉樹林サイトにおいて土壌チャンバーおよび葉チャンバーにより土壌呼吸および光合成+葉呼吸による ER を観測した。併せて大気中酸素濃度の高精度連続観測装置を開発し、森林内大気中濃度変動における ER を観測した。得られた ER と森林内酸素/二酸化炭素収支の 1 box model とを用いた解析により大気-森林間フラックスにおける ER を推定し、森林内大気中濃度変動における ER との関係を明らかにした。今後は、森林生態系の呼吸・光合成量の分離評価のため、大気-森林間フラックスにおける ER の直接観測による導出が課題となる。
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