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2010 年度 実績報告書

環境意識発掘ツールの実践的開発と当事者を交えた実証的評価研究

研究課題

研究課題/領域番号 22710039
研究機関日本大学

研究代表者

山下 哲平  日本大学, 生物資源科学部, 助教 (30432727)

キーワードベトナム・メコンデルタ / 環境情報 / 環境リテラシー / 農民 / 環境教育
研究概要

今年度は8月と2月の二度の現地調査に加え、国内関係機関との度重なるセミナーによって、以下の3点について研究を行った。1.サンプル属性と情報リテラシー水準、2.環境情報に対するアクセスビリティと環境意識、3.環境リテラシーモデルのひな形。
1.サンプル属性と情報リテラシー水準
これまので予備調査では、TV/新聞報道、インターネット情報アクセスビリティの向上だけでは満足していないことが明らかとなっている。このことは、現場感覚に近い活用可能な環境情報が提供されていないという点が原因であった。本格調査では、サンプル属性による強いバイアスが観察された。特に地方農村部においては、アクセスできる環境情報が政府に限定されており内容も断片的であった。このことは、生業に活用できる環境情報が多様かつ複雑であるという情報発信元の課題と、環境情報に対してきわめて受動的な受信元の課題に大別できる。
2.環境情報に対するアクセスビリティと環境意識
環境情報に対するニーズは、アクセスビリティと比例的に高まる。しかしながら、現地住民に有用な環境情報は、彼自身による積極的な関与がないと得る事が難しい。すなわち受動的なままでは、価値のある情報を得る事ができない。この状況は、一種のジレンマを形成し、環境情報のアクセスビリティと環境意識の負のサイクル観察された。
3.環境リテラシーモデルのひな形
以上のような現地調査を踏まえ、設計科学のアプローチから、環境情報、環境利用価値、アクター・ファクターの3側面から「環境リテラシー」を評価し、これを向上させる要因の位置づけを行うためのモデル(ELM)の開発に着手した。この取り組みは、国際開発学会でも評価され、2010年度JASID-COEを受賞している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 長期的観測システムの構築と地域住民-モンゴルにおける環境リテラシー向上の取り組み事例から-2011

    • 著者名/発表者名
      山下哲平
    • 雑誌名

      人間科学研究

      巻: 8 ページ: 216-231

    • 査読あり
  • [学会発表] 産業クラスター政策に対する環境問題への一考察-最適介入時点の検討-2010

    • 著者名/発表者名
      朽木昭文・山下哲平
    • 学会等名
      日本国際地域開発学会2010年度秋季大会
    • 発表場所
      帯広畜産大学
    • 年月日
      2010-11-13
  • [学会発表] モンゴルの環境問題と環境意識の向上2010

    • 著者名/発表者名
      宮崎真・山下哲平
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-06-05
  • [学会発表] 永久凍土地帯における自然環境資源利用・管理手法開発と環境意識特に水管理に係る自然科学的メカニズムの解明と農村の協調的行動に着目して2010

    • 著者名/発表者名
      山下哲平
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-06-05
  • [図書] 平成22年度世界金危機後のベトナム経済の現状、課題と発展の方向性,『第3章 ベトナム・産業クラスター政策における環境問題対応のシークエンシング』2011

    • 著者名/発表者名
      朽木昭文・山下哲平
    • 総ページ数
      102
    • 出版者
      (財)国際貿易投資研究所

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公開日: 2012-07-19  

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