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2010 年度 実績報告書

アナモックス反応を短期間で既存の排水処理施設に導入可能なスタートアップ技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22710072
研究機関東京農工大学

研究代表者

寺田 昭彦  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 講師 (30434327)

キーワード排水処理 / 生物学的窒素除去 / 嫌気性アンモニア酸化(アナモックス) / 好気性アンモニア酸化 / 放射線グラフト重合法 / 細菌付着 / バイオフィルム / スタートアップ
研究概要

嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)細菌を利用した排水処理プロセスはエネルギー・コスト面から優れていることが報告されているが、アナモックス細菌の増殖速度が遅いため、スタートアップにかかる時間が技術的課題となっている。そこで、オンサイト・短期間でアナモックス反応を立ち上げることが可能な技術の開発を目指す。今年度はアナモックスを用いた窒素除去プロセスのレビューおよびアナモックス細菌の付着促進を可能にする固定化担体の開発を行った。まず、アナモックス細菌を用いた窒素除去プロセスおよび管理手法に関する論文をまとめ、固定化担体の改良によりアナモックスプロセスのスタートアップ期間を短縮させるコンセプトについて提案を行った。次に、固定化担体の改良に取り組んだ。具体的には、アナモックスリアクターに固定化担体として適用される不織布担体に放射線グラフト重合法を適用し、エポキシ基を有するグリシジルメタクリレート(GMA)をグラフトした。その後、ジエチルアミン溶液に浸漬させることにより、GMAのエポキシ基をジエチルアミノ基に転換した。アナモックス細菌を含む細菌細胞はpHが中性付近において負に帯電しているため、ジエチルアミノ基が有する正電荷は細菌細胞-固定化担体の静電的相互作用を高めることになり、固定化担体への付着が強固になると考えた。グラフト重合により作製した不織布担体による細菌付着試験を行ったところ、ジエチルアミノ基の導入量が増大するほど固定化される細菌量が増加する傾向が得られた。グラフト重合を行うことにより、グラフト重合率83%、GMAからジエチルアミノ基の転換率95%において細菌付着量を約3倍まで増加させることが可能であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Presence and detection of anaerobic ammonium-oxidizing (anammox) bacteria and appraisal of anammox process for high-strength nitrogenous wastewater treatment : A review2011

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Terada, Sheng Zhou, Masaaki Hosomi
    • 雑誌名

      Clean Technologies and Environmental Policy

      巻: (印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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