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2010 年度 実績報告書

CO2ハイドレート蓄熱システムの開発に向けた基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 22710081
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

牧野 貴至  独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学システム研究センター, 研究員 (70455153)

キーワード蓄熱技術 / ガスハイドレート / 二酸化炭素 / 省エネルギー / 省スペース / 高圧相平衡
研究概要

CO_2ハイドレートを利用する省エネルギー・省スペースな蓄熱システムの開発を目指す。一般的にガスハイドレートの製造には高圧力環境が必要とされるため、高効率な蓄熱システムを構築するためには製造圧力が緩和されることが望ましい。そこで、本年度はガスハイドレートの平衡圧力を低圧側へシフトさせる補助剤として環状炭化水素に着目し、CO_2+補助剤ハイドレートの製造に要する圧力を測定した。一連の炭化水素を添加することにより、製造圧力を20%以下に緩和できることを明らかにした。一方、補助剤を添加した場合の融解エンタルピーを推算したところ、低圧力領域では補助剤無しの場合に劣るものの、高圧力領域では同等以上の熱エネルギーを貯蔵できることを見出した。すなわち、補助剤を添加することにより、製造圧力の緩和もしくは蓄熱量の向上につながるため、ガスのみを利用する場合よりも高効率な蓄熱システムを構築できると期待される。また、次年度の予備的試験として界面活性剤による水の過冷却抑制効果についても検討を行った。イオン性・非イオン性を問わず過冷却抑制に効果を発揮すること、その中でもアニオン性界面活性剤が特に優れた性能を発揮することを明らかにした。ガスハイドレート製造時に要する冷却エネルギーを削減できるため、界面活性剤の添加も高効率な蓄熱システムの構築に有効である。以上の本年度の研究成果から、環状炭化水素とアニオン性界面活性剤の添加により、製造環境の緩和(省エネルギー)と高融解エンタルピー(省スペース)を同時に達成できる可能性を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Ionic and nonionic surfactant effects on the degree of supercooling of water2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Makino, Tatsuya Sakamoto
    • 雑誌名

      Physics and Chemistry of Ice

      ページ: 57-62

    • 査読あり
  • [学会発表] Ionic and nonionic surfactant effects on the degree of supercooling of water2010

    • 著者名/発表者名
      Takashi Makino, Tatsuya Sakamoto
    • 学会等名
      12th Int.Conf.on the Physics and Chemistry of Ice
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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