研究課題
本研究では、様々な形式で表現された最適化問題を自動的に対称錐計画問題に変換するためのモデリングツールを開発し、専門外の人が効率的に対称錐計画法を利用できるように支援することを目的としている。今年度は研究計画初年度であるため、情報収集を行なった。具体的に次の2点を行なっている。(1)多くの凸計画問題は対称錐計画問題に変換できることが知られている。対称錐計画問題の問題記述力について、文献の調査を通じ情報を収集した。(2)現在、最適化ソフトウェアのためのモデリング言語として、AIMMS、AMPL、GAMS、LINGO、OPL Studio、OPTIMAX、PROC NLPなどが開発されている。これらについて調査を行い、今回の目的に対し有効である技術について調査した。これらの成果を専門分野の研究者に紹介し、学術交流を通じてその意義を明らかにするため、オペレーションズ・リサーチ誌に解説記事を執筆した。また関連して、本研究で開発するモデリングツールが使用する予定の最適化ソフトウェアの開発と評価も行ない、その評価結果を1本の投稿論文と2本のテクニカルレポートにまとめた。対称錐計画問題は非常に強力な問題記述能力を持ち、主双対内点法により実用的に解くことができるという特徴を持った最適化問題である。よって本研究により、最適化を専門家としない研究者や実務家がこれらのソフトウェアを利用することが容易になることが期待できる。
すべて 2010 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件)
オペレーションズ・リサーチ
巻: 55巻 ページ: 387-392
Technical Report (Department of Mathematical and Computing Science, Tokyo Institute of Technology)
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Handbook on Semidefinite Cone and Polynomial Optimization
巻: (In press)