研究概要 |
本研究は,作業システムにおける問題点や着眼点をうまく発見していくということを狙う経営工学的視点に立脚し,HCI(HumanComputerInteraction)と特徴づけることができる作業・タスクにおける認知的な行動・処理について,眼球運動を含む人間行動データに基づき,特に心的な処理を評価することが可能となる分析方法の構築を目指して実施したものである.膨大かつ多くのノイズを含む人間行動データから,心的処理に関係する情報抽出をいかに効率的に行うことができるかといった点が,学術的にチャレンジングな点であると位置づけることができる.体系だてた方法論の一つの活用例として,特に医療タスクのうち臨床工学技士の行う透析関連業務の内容に着目し,これに合致した形での作業および処理の記述方法として展開することで,眼球運動特性および注意の分配プロセスと習熟との関係について示唆を得ることができた.
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